22種 新たに特定外来生物に追加のニュース
特定外来生物に新たに22種が加えられることが平成28年3月15日に開催された専門家会合で決まりましたね。
ハナガメはそこまで知名度高くないと個人的には思っているのですが、タマゾン川で話題になり、もともとペットとしてメジャーなガー類が指定されることになったからか、複数のメディアで取り上げられています。
・3/12にハナガメ指定の方針というちょこっと先取りして報じていた中日新聞、3/14付の時事通信
今回加えられる22種のリストをちゃんと載せている毎日新聞さんありがとう。記事タイトルは特定外来生物が22種になったかのような誤解を生む表現だけどありがとう。
「特定外来生物 22種に アリゲーターガーなど追加」(毎日3/15)
http://mainichi.jp/articles/20160315/ddm/041/040/126000c
追加指定される特定外来生物
<爬虫(はちゅう)類>
ハナガメ及びその交雑種▽スインホーキノボリトカゲ
<両生類>
ジョンストンコヤスガエル▽オンシツガエル▽アジアジムグリガエル▽ヘリグロヒキガエル
<魚類>
ブラウンブルヘッド▽フラットヘッドキャットフィッシュ▽ホワイトパーチ▽ラッフ▽ラウンドゴビー▽ヨーロッパナマズ▽パイク科及びその交雑種▽ガンブシア・ホルブローキ▽ナイルパーチ▽オオタナゴ▽コウライギギ▽ガー科及びその交雑種※
<植物>
ビーチグラス▽ツルヒヨドリ▽ナガエモウセンゴケ▽エフクレタヌキモ
※は2018年4月から、その他は今年9月から規制対象予定
指定までのスケジュールについては環境省の以下のページに詳しい
特定外来生物等の新規指定の検討について(平成28年度2月15日更新)
https://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/list/kentou.html
ガー科以外の21種については7月に特定外来生物に指定、9月に施行され「飼養・運搬等」、「譲渡」、「輸入」等の規制開始
ガー科については周知期間を設けたうえで平成30年2月頃に特定外来生物に指定、同年4月から「飼養・運搬等」、「譲渡」、「輸入」等の規制開始
ガーについては余裕のあるスケジュールですが、それだけ飼育数が多いうえに放逐された際のインパクトも大きい種ということなのでしょう。
メジャーな飼育動物に関して、飼育者の権益を守りつつ、放逐のリスクをいかに減らし、かつザル規制にならないように運用するかというところを決めるのは骨の折れる調整作業が必要だったと思われます。
で、次に今後駆除とか対策にどこがどれだけお金だすのー?誰がやるのー?という問題はあると思いますが、対象動物の特徴・特性と研究・保全・駆除などの活動の関係ついてはこれに絡めて近いうちに書きたいと思う。
・かわいいとお金があつまる
・公衆衛生的に問題がある(特に伝染病)とお金があつまる
というお話。
まだ「外来生物」という語が定着していなかった時代の良著
日本に外来種対策のスタンダードがなかったころのお話しなので、IUCNなど海外の事例に基づいた議論が展開されていて、非常に実効性の高く、科学的にも進んでいる外来生物対策を学べる良著です。
やさしくかかれた新書で外来種問題を概観したい人はこちらがおすすめ。中古だと安いよ!!
「外来生物法」って書こうとして初めに”外来生物砲”って誤変換された瞬間に思い浮かんだのがこいつ。
ハリネズミ属全種が特定外来生物指定なんすよね。
伊豆のあたりだと夏場に樹林を通る道沿いやゴルフ場でハリネズミ捕りができるらしい・・・
※伊豆でハリネズミを探す - デイリーポータルZ:@nifty
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