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北のカエル酒場

北の国からお届けします。カエルとかGISとかの話をします。

【外来種】北海道 アメリカザリガニも放すと罰金よ というお話

2週間ほど前、北海道新聞で道の条例に基づいた外来種規制が始まるとニュースが出た。

 

「外来12種放すと罰則 道の生物多様性条例、適用開始」(どうしん 6/19)

dd.hokkaido-np.co.jp


"道の生物多様性保全条例に基づき、19日からトノサマガエルやイワミツバな
ど12種の外来種を野外に放すと、罰則が適用されるようになる。同様の条例で
罰則を設けるのは、滋賀県に次いで全国2例目。指定する外来種の中には、アメ
リカザリガニのように身近な生き物が含まれ、飼育する場合は注意が必要だ。"

 

規制の根拠について簡潔にまとめると

北海道生物の多様性の保全に関する条例(以下、道生物多様性条例とする)の第5章「外来種による影響の防止」のなかに

・第35条 (指定外来種を放つこと等の禁止)
・第36条 (中止命令等)
・第37条 (報告徴収及び立ち入り検査等)

という条項がある。その規定に反した場合についての罰則が第81・82条に書いてあって、

・第36条違反で30万円以下の罰金

・第37条違反で20万円以下の罰金

が課せられる。(条文参照

 

飼育自体は条例で禁止されてはいないので、飼育している人は最後まで責任を持って飼おうね!!!という防除対策の根拠を道が用意したということで、6月19日にはサケの科学館でアメリカザリガニをつかって啓発イベントが開かれていたようだ。

 

ここでいう「指定外来種」とは、道生物多様性条例に基づいて平成27年12月18日に指定された以下の14種の生き物たちのこと。(道HP参照

動物12種

・イノシシ・シマリスニホントカゲ・チョウセンスズガエル・トノサマガエル・ダルマガエルニホンヒキガエル・クロマルハナバチ・オオマルハナバチアメリカザリガニ

植物2種

・フランスギク・イワミツバ

 

外来生物法で既に規制されているアライグマが含まれておらず、シマリス・チョウセンスズガエル・アメリカザリガニ・フランスギク・イワミツバ以外はいわゆる国内外来種なので、外来生物法では放逐を防げない種について規制をかけるため、条例で罰則を規定したということだろう。

 

北海道はアライグマのパンデミックを受けて早くから外来種対策に取り組んできていて、

北海道ブルーリスト2010(北海道外来種データベース)のとりまとめ(2010年)

北海道外来種対策基本方針の策定(2014年)

情報収集→対策の方針決定→対策の実行

という計画的な対策をゆっくりではあるけれど地道に進めてきているんですね。

このあたり、外来生物対策の進め方についてはこの本がバイブル的に勉強になる。IUCNのISSG(Invasive Species Specialist Group)の研究成果をしっかりと使っているので、スタンダードになり得ます。

 

移入・外来・侵入種―生物多様性を脅かすもの

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